環境修復保全機構
夏にはカブトムシも取れ、セミの声も聞こえてくる、豊かな自然が残る場所に事務所があった。
今回の取材先は環境修復保全機構/ERECONである。
難しい名前ではあるが、環境をキーワードにした支援を行っている。
話を伺ったのは事務局長の上野貴司さん、金澤大輔さん。
この団体は上野さんの大学の仲間で設立をされた。
今では、大学発のNGO団体も数多くあるという。
大学が母体であることの強みは、研究室での専門的な分析が可能であること。
タイへの支援が主であるが、タイの水質や土壌の調査を
行い、科学的に分析された情報を提供している。
それにともない、化学肥料の開発、指導、
農薬使用の指導などの活動を行っている。
タイの農村部では、塩害も問題である。
地下にある塩の層が汲み上げられて、地表に出てきてしまう。
農作物は育たない。そもそも森林の減少が原因でもある。
今でこそ現地の人との交流が出来ているが、
ここまでくるまでの信頼関係の構築は、
すんなり進んだ訳ではない。
支援する側、される側ではない人と人との
繋がりがあって初めて出来るのだ。
農業国タイへの、農業国でもある日本だから出来る意義ある支援であると思う。


お話を聞かせて下さった上野貴司さん