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サヘル地帯?初めて聞いた言葉だ。 サヘルとはアラビア語で「岸辺」を意味している。 昔は、サハラ砂漠をラクダに乗って旅した人々が、緑の見え始める一帯を 砂漠の岸辺にみたててサヘルと呼んでいたそうだ。 サヘルと呼ばれる地域は、サハラ砂漠の南部である。 緑の岸辺が見えていた地域は今、砂漠化が進み、 飢餓ベルト地帯といわれるほど環境に変化が生じている。 砂漠化とは?サハラ砂漠が広がっているのか?勉強不足名ばかりに、これまた疑問が生じた。 簡単に言うのであれば、人為的な要因によって起こる、土壌劣化による森林の減少。 人口増加による家畜の過剰放牧、過剰な耕作、大量の薪炭使用のための森林伐採などがそうである。 更には、気象変動や海水温度の変化などの自然的な要因も大きい。 砂漠化の進むサヘル地帯で、環境保全を通して現地の人々の生活改善を行っているのが 今回の取材先、緑のサヘルである。 青年海外協力隊の経験もある代表理事の岡本敏樹さんに話を伺えた。 「マラリアにかかったこともありましてね〜」と笑いながら話をされていた岡本さん。 とてもたくましい! さて活動は、アフリカのチャド共和国、ブルキナファソ国である。 これまた始めて聞いた国の名前。何から何まで新鮮だった。 痩せ細ってしまった土地に、野菜を栽培し、稲作を取り入れていった。 子供の栄養改善のために大豆の栽培。緑の少なくなった地域への植生。苗木の育成。 立ち入り禁止地区を設け、緑の成長を守り、森林が復活をした。 調べによると、なんと一家族、一ヶ月の平均の薪の使用量は1トンにもなるそうだ! この過剰摂取を減らすために、熱効率をあげるためのかまども改良をした。 まさに、森林を守るだけではなく、増やすだけではなく、人々の生活改善への手助けとなっている。 村人たち自身で自然を守り、生活のため商売を起こすものも出てきているそうだ。 村人たちの意識として、以前は「木は天からの恵である」であったものが、 「木々は育てるもの」へ変化しているという。 日本人の感覚として、森林は、心が安らぐ、気持ちがいいといった 精神的な部分での存在認識があるが、アフリカの彼らにとって見ると、 木々はエネルギーなのである。生きていくために必要なのだ。 生活、文化が違えば当たり前なのか?僕らもエネルギーとして資源を浪費をしている。 豊かさに甘えていると、同じ連鎖を引き起こす可能性はあるのではと考えさせられた。 他人事ではないと。 p.s 貴重なお話、お時間を頂きました岡本敏樹さん、スタッフの皆さん、ありがとうございました。 |