ノマドインターナショナル
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ユ武津宣子さん
ユ田島里絵さん
 小学生の時の読書感想文。とても面倒くさく、嫌いな課題だったのを覚えている。まず、本が沢山ありすぎて、どれを読んでいいのかわからない。活字を読むことにも慣れていない。感想と言われても、何を書いていいのかもわからない。いい思い出はないが、大人になって初めて読書の面白さがわかってきた。新たな知識を与えてくれたり、まだ見ぬ外国の街並みを体感することが出来きたり、物語の主人公と自分をオーバーラップしてみたり、時間を忘れることも多くなった。もう少し早くに読書の楽しさが分かっていればと思う。
 
 今回取材をさせて頂いたのは、ノマドインタインターナショナル。
ここでは、海外の子供たちに読書の楽しさを伝えて行く活動を行っている。支援先は、主に、タイ、グルジア、ロシアなどで、「図書館プロジェクト」を推進している。このプロジェクトは、各地の図書館を改修したり、増設したり、本の寄付や移動図書館の開設などである。
タイでは(タイに限らず)読書の習慣はほとんどなく、本の数も少なく、値段も高いそうだ。ラーメンの値段の約20倍になるそうだ。読書が日常生活に浸透することもなく、必需品でもない。このプロジェクトの中で、特に興味深いものがあった。それが、農村部などの地域の子供たちへの「読書推進活動」。読書の習慣をつけるため、毎回読んだ本の感想文を書いてもらう。学校内では、読んだ本の内容からテーマを作り、自分たちで調べたものを校内放送で発表したりする。更には、絵本の創作。数少ないコンピューターを使って、ストーリーも絵も子供たち自身で作っていく。この絵本がなんとも可愛らしい。何冊か見せてもらったが、動物や昆虫の描き方や色使いが独特で、ディズニーアニメに登場してきそうなほのぼのしたキャラクターがいくつもいくつも描かれている。見ているだけで笑みがこぼれてしまう。近代化の中で育った日本の子供たちには書けないのでは、と思わせるほど自由な発想が伺える。このシステムは、どこの国にも適用することが出来るそうだ。是非、日本にも!いくつものプロジェクトによって、子供たちだけではなく、周りの大人たちも読書が習慣になっていくそうだ。生活に追われる大人たちも、自分たちが読書の楽しみに気付くことで、理解を示し、子供たち教育の場が守られることにつながるのだろう。これから先、先進国も、途上国も関係なく広めて欲しいプロジェクトだ。
 今回お話をしていただいた、武津宣子さん、田島里絵さんありがとうございました。
                    (まさのりレポート)
私たちがつくった絵本です!(タイ・絵本づくり合宿にて)
きれいになった図書室で、新しく届いた本を熱心に読む子ども達。(グルジア・トビリシの児童図書館にて)」
新しい本を手にして、うれしそうな顔が印象的です。
(グルジア・トビリシの児童図書館にて)
お母さんと一緒に本を読む男の子
(グルジア・トビリシの児童図書館にて)
昼休みの図書館で、熱心に本を読む子どもたち
(タイ・ナン県にて)
学校だけでなく、地域の人々にも本を読む機会をつくり出しています。(タイ・ピサヌローク県にて) 日本から訪問したスタッフに興味津々。元気いっぱいの子どもたち。(タイ・ナン県にて)
 ノマドインターナショナルは、教育支援と交流を通して国際社会の発展に寄与することをめざすNGOです。教育は自立した社会を作り出すための基本であり、世界が直面する課題を解決するもっとも大切な要素だと考えます。
私たちは、世界各地の教育環境の改善に向けて現地の人々とともに努力し、教育方法の変革などの新しい試みにも協力します。世界各地の人々との交流を深めていく中で、教育の課題に対して相互に提言をし、協力を行うネットワークを広げていきたいと考えています。
 世界には教育を受けたいと希望しながら、教育を満足に受けられない子どもがたくさんいます。読みたくても本が手に入らない、学校に通うお金が足りない、身近に学習の場がない、そうした教育に関する課題をどう解決できるのか。そのためにできる協力は何か。「教育」環境の改善に協力することは、市民としての私たちにできる最も実現性のある活動だと考えます。
 私たちは、十分な教育を受けることができない世界各地の人たちに対して、彼らと協力して、教育環境の改善に向けた支援、交流活動を行っています。私たちの活動は、個人の寄付や、企業、団体など、私たちの活動への理解を通 じて得られた資金によって、“ボランティア精神”に基づいて運営されています。 (ノマドHPより)