社団法人 日本ユネスコ協会連盟 事務局
〒150-0013
東京都渋谷区恵比寿1-3-1 朝日生命恵比寿ビル12階
ユイスタリフ寺子屋から手を振る少女たち・・・窓のない空き家が私たちの寺子屋。床に座って勉強します。「今日は私たちに会いに来てくれてどうもありがとう!」皆笑顔で見送ってくれます。(文・写真/池本 まり子)
フローザン先生と生徒たち・・・フローザン先生(25歳)はカブールの南部に位置
するチャラシヤブ村の寺子屋に通う女性のために識字(文字の読み書き)とミシンを
教えています。「家事との両立がたいへん!でも教えるのはとても楽しい。」
(文・写真/池本 まり子)
「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」
 これは、ユネスコ憲章前文の一部である。
 ユネスコは、第二次世界大戦が終わった1945年、人類が二度と戦争の惨劇を繰り返さないようにと願いをこめて、国際連合の専門機関として創設。教育、科学、文化、コミュニケーションの分野で活動を行なっている。
 今回取材をさせて頂いたのは、ユネスコ理念の基づいて活動を行なう民間NGO団体、日本ユネスコ協会。笑顔の素敵な池本さんに話を伺った。彼女が担当しているのは、教育の分野の世界寺子屋運動。寺子屋は江戸時代に庶民の子供達が集まり、読み書きを勉強した場所。 巨大「ユネスコ」のイメージとは異なりユニークなネーミングだ。
 世界には、学校に行けない子供が1億4000万人。読み書きが出来ない大人が約8億人もいると言う。日本ユネスコ協会は彼らに、寺子屋をコンセプトとした学び屋を提供し続けている。
 心の平和に必要なもの。教育もその一つだろう。新しい発見をしたときの驚き。知識を得たときの満足感。学ぶ喜び。戦争、紛争、政治によってその権利を妨げてはいけない。
コーランと教科書、ノートが包まれた布地を大事そうに抱えて寺子屋に向かう少女。
(文・写真/池本 まり子)
寺子屋で出会った長老二人。手前が村の司令官を務めていた男性80歳、奥は村の最長老90歳!(共に自称)厳しい時代を生き抜いた二人はこの歳になっても学びたい気持ちでいっぱいだった。(文・写真/池本 まり子)
 しかし、戦争のない『平和』と言われる今の日本はどうだろう?果たして我々は学ぶ喜びを感じているだろうか?教育を受けられるありがたさを忘れてはいないだろうか。自分自身にも問いかけてみた。情報の氾濫と競争社会の中で、半ば強制的に、というより教育というモノを無気力に受けてきたかもしれない。そして生活に追われる日々。まず自分自身心のゆとりを持ち心の平和を保たねばならない。
 文字も読めない人がいる。名前すら書けない人がいる。その事を忘れずに。(まさのりレポート)
ピクニック風景(イスタリフ村)・・・お天気の良い夏の日には、ピクニックを楽
しむ光景が見られます。寺子屋からの帰り道、川縁の木陰でピクニック中の村人たち
に「ちょっと休んで行きなさい」と声をかけられることも。(文・写真/池本 まり子)
寒さの厳しい冬には、家族で薪ストーブを囲みます。
兄弟みんなで助け合って薪集めをし家まで運びます。 (文・写真/池本 まり子)
教育文化事業部:池本まり子さん