「一般の人が興味を持ってくれるイベントはどんなものなのか...どうも堅くなってしまうのですが。」と中島さんが話されたので「そういう会議は居酒屋でしたほうが、面白い発想が出てきたりするのでは?」と僕が答えると「いいですねその案!これからそうします!」との答え。有言実行/行動派なグリーンピースの事、もしかして今夜あたり、本当に居酒屋で会議が行われているかもしれない(笑)。
 今回はグリンピースの訪問。
 グリンピースのもっとうは rapid response。すばやい対応。
 メディアで流れる報道からそのすごさが分かる。核実験場の会場に命を賭して船を止めたり、巨大な捕鯨船や各輸送船に小さなゴムボートで挑んでいったり。アクティブなの強行派のイメージが強い。
 事務所は、清潔感のある室内。全部の机が木製。これには環境を壊さずに伐採された木に刻印されるFSCのマークが印されていた。さすがに地球
を大切にしている気持ちのいい空間だ。
 気軽に対応してくれたのはアクティブな
グリンピースのイメージぴったりの女性=広報城川桂子さんと、優しく聡明な兄貴といった感じの青年=気候問題担当の中島正明さんだった。 
 グリンピースは1971年、米国の核実験反対を機に発足。世界38ヵ国に支部を持ち、290万人のサポーター会員の寄付によって支えられている。日本でのサポータ会員は5000人と他国に比べてちょっと少なめ。過激な程に強い姿勢を貫く、真っ向勝負の環境保護団体のイメージが日本人向きではないのだろうか?
 活動内容は多岐にわたっているが、すべてが環境問題に関してのもの。森林保護、有害物質問題、核問題、海洋生態系、そして地球温暖化。
 先日の台風23号が記憶に新しいが、温暖化の影響で台風の勢力も増大しているのだという。そして止まらない地球温暖化は、多くの人達の財産と命を奪うという。これは世界共通の大問題である。来年に試行される京都議定書がそれに歯止めをかける事を期待したい。
 監視し、指摘し、反対と叫ぶ事も大切だろう。しかしグリンピースは問題を指摘するだけでなく、さまざまな解決策、代替案を提示している。容易に理解を出来る問題ではないものを、研究や勉強を重ね、各分野でのエキスパートになり取り組んでいく。本物の環境保護のためのプロ集団なのだ。日本支部の17人のスタッフ一人一人が各分野の頭脳となり活動を続けている。さらっと何気ない雰囲気で気候問題を易しく話してくれた中島さん。でもその胸に燃える熱い力を僕は感じた。やはりグリーンピースのSTAFFだ。世界を視野にいれ、僕達の未来の生活を見据えて戦ってくれている...彼もそんな頼もしい存在の1人に感じた。
 今回話を伺い、最後にはただただ「この地球をお願いします」といった気持ちになってしまった自分に反省しつつ取材を終えた。
 まだまだ知らなくてはいけない事実、伝えなければならない事、メディアで働く僕にもやらなければならない事は沢山あるようだ。

(c)Greenpeace/Dorreboom
ヤ中島正明氏(キャンペーン部気候変動問題担当)
(c)Greenpeace/Fotopress
(c)Greenpeace/Haseganq
(c)Greenpeace/Beentjies
(c)Greenpeace/Sim
(c)Greenpeace/Beentjies
(c)Greenpeace/Kiryu

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